今回の記事では、身近な人が適応障害になったときの理想の接し方を解説します。
対象は夫や妻、恋人、親友などの身近な人が適応障害になってしまって、どう接すればいいか分からない方です。
過去に私は恋人が適応障害になり、「仕事帰りと出社で自然と涙が出てくる」と恋人から相談されたとき、どうすれば良いのか分かりませんでした。
当時の私は優しく接したいと思いながら、何を言っても傷つけてしまいそうに思い、恋人の側にいるだけでした。
その後、私も適応障害となってしまったので、両方を経験している私はお互いの気持ちが分かります。
だから、本記事は私にしか書けないと思い、使命感を持って書いています。
まず最初に、私の考えた結論は以下の3つです。
・辛い環境の人間関係を聞く
・つらいことの原因を改善できそうか聞く
・原因の改善が無理そうな場合、転職や休職を勧める
つまり、辛いことの根本原因を適応障害となった方から聞き出し、改善が無理そうなら転職や休職を勧めることです。
順に説明していきます。
目次
身近な人が適応障害になってしまったときの考え方
恋人や親友などの頼られる側は、焦ってはいけません。
適応障害となった彼・彼女は相談するにも視野が非常に狭まっている状況です。
適応障害は人が抱えることのできるストレスのキャパシティを超えた状態のため、普段の彼・彼女とは異なり、目の前にいるようで辛い環境のことばかり考えてしまっています。
なので、あなたは客観的なアドバイスをするよりも優先すべきことは、
「どのように、なぜ辛い環境になっているのか」を聞き出すことです。
本音を引き出し、本人の思考を整理できるように誘導したいところです。
そのためのステップとして、第一に人間関係を聞きましょう。
辛い環境の人間関係を聞く
人類の悩みの99%は人間関係が原因となっていると、『嫌われる勇気』で記載されていましたが、本当にそのとおりだと私は思います。
定番で言えば、仕事での上司から辛く当たられている場合や、同僚から嫌な仕事を押し付けられている可能性があり、これらは人間関係が原因です。
他にも、一見は人間関係が原因に見えない地方への転勤も、よく考えてみれば人間関係が原因のストレスとなります。
私の友人Oは、地方へ転勤して現地で友人はできたものの、学生時代からの友人や恋人と会う機会が減少し、辛くなって適応障害となったと聞きました。
このように、人間関係は悩みの代表格なので、適応障害の本人から聞く悩みは人間関係に注目しましょう。
つらいことの原因を改善できそうか聞く
適応障害となってしまった本人にとって、辛い環境にどう対応すれば良いのか分からない状況で、耐えることが唯一の手段だと考え込みがちです。
頼られた側としては、対策を一緒に考えてみることができることだと思います。
例えば、上司のパワハラで悩んでいる場合は、以下の手段が可能かどうか確認します。
・社内にパワハラ対策委員会があるかどうか
・上司の上司(ex.係長にとっての上司は課長、部長にとっての上司は社長などの役員)が動いてくれそうか
・パワハラを受けているのは恋人・親友だけなのか
などを聞く必要があります。
複数人がパワハラを受け、パワハラ対策委員会がある場合は、集団で上司のパワハラを報告することができ、組織が動くことになるでしょう。
また、人事にとってパワハラは無かったことにしたがるため、ボイスメモを録音することが重要になります。
上司がパワハラと認定された場合は、休職する際の扱いが自己都合から労災に変わるため、必ずボイスメモを勤務している間に残すべきと伝えましょう。
パワハラで適応障害になった私が思う適切な対処法
つらいことの原因を改善することができなそうと判断した場合、転職や休職という自ら環境を変える手段を伝えましょう。
原因の改善が無理そうな場合、転職や休職を勧める
転職や休職は積極的に勧めることはできませんが、現状のままでは生きることが辛そうであれば、選択肢として考えるように伝えましょう。
また、決断はあくまで本人の意思で行うため、介入のしすぎに注意しつつです。
ここで見て頂きたいデータがあります。
自殺者数は毎年一定数存在しており、適応障害がうつ病となり、最悪の場合、自殺してしまうリスクがあります。
人生において、死んでは元も子もないです。
休職する理由がキャリアの場合、確かに休職したらキャリアは今のまま進むことはなくなる可能性が高くなります。
しかし、休職は死ぬことと比べると魅力的な判断です。
出社や帰宅途中に涙が出ている場合は早めの判断をするべきではないでしょうか、、
日系企業では休職することが直接クビになることは無いです。
「私は休職できる」と思って働くだけでも気持ちは少し楽になるかもしれません。
転職は時間がかかるため、仕事中や休職中に行う必要があるため尚更すぐに判断できませんが、意外と心当たりのある企業があるかもしれません。
環境を変えるための手段を知ってもらうことは、悩んでいる本人にとって最適でしょう。
まとめ「悩みをよく聞き、改善が無理そうなら環境の変化を勧める」
今回の記事をまとめます。
適応障害となった恋人や親友になどの身近な人に頼られた側の人は、話をよく聞くことが大事です。
一人になっているときは悩みをぐるぐると考え、しかし解決できずに耐えることしか視野に無い状態となっています(私の適応障害の実体験)。
頼られた側は、「悩みをよく聞き、改善が無理そうなら環境の変化を勧める」ことが、最適な接し方だと私は考えます。
注意点として、変化を勧める場合は、そんな手段があると知らせるレベルで伝えましょう。
今回は以上です。
あなたのお役に立つことができたなら嬉しいです。